就労移行支援を利用される方の中には、就職活動の際にクローズ(非開示)で働くことを希望される方もいます。
「障害を伝えずに一般枠で働く」という選択には、勇気と覚悟、そして強い想いが込められています。
エニキャンでは、オープン・クローズのどちらを選ぶにしても、自分らしく働ける形を一緒に見つけることを大切にしています。
ここでは、クローズ就労の特徴・メリット・注意点を整理しながら、どうすれば自分らしく働けるのかを一緒に考えていきましょう。
クローズ就労とは?
クローズ就労とは、採用時に障害を伝えず、一般枠として働くことを指します。
一方、障害を開示して働く「オープン就労」とは、サポートの受け方が異なります。
どちらにも良さがあり、どちらを選んでも間違いではありません。
大切なのは、“自分に合う働き方”を知ることです。
クローズ就労のメリット
- 求人の幅が広がる
一般枠で応募できるため、業界、職種の選択肢が多くなります。 - 周囲に気を遣わせにくい
職場で特別扱いされることがなく、自然な人間関係を築きやすい場合もあります。 - 給与が高い傾向にある
求人数が多いことから障害者雇用よりも高いことが多い
クローズ就労の注意点(デメリット)
- 配慮を受けにくい
体調や特性に応じた働き方を会社に伝えづらいため、無理をしてしまうケースもあります。 - トラブルの際にサポートが得にくい
オープン就労では支援機関や定着支援員が間に入れますが、クローズでは難しいことが多い傾向にあります。 - 頑張りすぎに注意が必要
周囲に知られたくない気持ちから、自分を追い込みすぎてしまうことがあります。
クローズ就労を目指すために大切なこと
① 自分の取扱説明書をつくる
クローズで働く場合は、職場が自分の特性を知らない分、自分で自分をサポートする力(セルフマネジメント力)が必要になります。
- どんな環境が得意か・苦手か
- ストレスが溜まるサイン
- 休息の取り方
などを整理しておくことで、トラブルを防ぎ、安定した働き方につながります。
② サポート環境をもっておく
クローズで就職したあとも、定期的に相談できる場所や信頼できる人がいることが大切です。
エニキャンでは、チャットやメールで気軽に相談できる環境や、土曜日に開催しているACフェスでの相談、OB/OG会など、長く働くための支援体制を整備しています。
クローズを選ぶ人もいれば、オープンを選ぶ人もいますので、どちらが正しいわけでも、どちらが楽というわけでもありません。
「自分らしく、無理なく働けるか」が、就労を考えるうえで一番大切なことです。
もし、どうすればいいか分からないと感じたら、就労移行支援で相談してみるのも良いきっかけになります。
見学や体験で話を聞くだけでも、働き方の選択肢が広がるはずです。
